ホーム - 指揮者からのメッセージ

  

エッセイ・手記のコーナーには、コンサートのパンフレットに寄せて書いた投稿文や、日頃思っていることを連ねて行こうと思っています。(随時更新)。プロフィール・主なコンサートは下のリンクからどうぞ。
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≪エッセイ・手記のコーナー2006〜2007≫
2007/1/24 新年のご挨拶
2006/3/14 ヴェルディ「レクイエム」公演を終えて・・・
2006/3/4 こどもと大人のための交響歌〜ゆめ〜 のこと
2006/3/3 〜日本のこどもたちへ〜佐藤敏直の世界コンサート
2006/3/3 2台ピアノの「第9」&交響歌「ゆめ」コンサート
2006/2/7 2006年新しい年を迎えて(NPOニュースの記事)
 
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<バックナンバー 一覧>
2005/9/2ある映画の記者会見で
2005/8/12
子どもと大人のためのコラボレーション
2005/7/28
新聞記事〜『ミサで熱唱 宗教超え共鳴』
2005/6/13
「無理は禁物」はおたがいさま?
2005/5/24
記憶にない・・・ 〜昔の合唱団員の話1〜
2005/5/5
東京都交響楽団の契約楽員制度導入に一言・・・
2005/5/5
専属ピアニストとの出会い〜噂の真相〜
2005/4/24
「戦争レクイエム」の演奏会に想うこと
2005/4/24
長年連れ添った?ムーちゃんのこと
2005/4/14
ガリー・ベルティーニ氏、関屋晋氏の訃報
2005/3/18
新星合唱団創立30周年へのメッセージ
2005/3/16
ベルリオーズ「レクイエム」本番を終えて
2005/3/31
サタさんと東京大空襲(手記) ※読者からの反響メールをアップ
2005/2/19軌跡〜新星合唱団と安達団長のこと〜
2005/2/19
軌跡〜俺たちの交響楽・ライエン・コーア〜
2002/6/7
團 伊玖磨 『岬の墓』演奏に寄せ
 
 

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≪2007年新年のごあいさつ≫
明けましておめでとうございます。
昨年中は大変お世話になりました。
本年もよろしくお願い申し上げます。
   NPO法人おんがくの共同作業場 代表理事 郡司 博

 昨年12月中旬より数年前から痛めていた咽頭部分の手術、治療のため入院しておりましたが、術後経過もよく、1月15日に無事退院することができました。
 この機会にと今まで買い貯めていたCDなどを聴きながら、治療に専念して、手術後数日は想像していた通り苦痛を伴ないましたが、なんとか乗り越えられました。
 クリスマス前、術後まだ調子が戻っていないとき、『院内コンサート』があり、かわいい看護師さんに誘われてでかけました。
 若い大学生らしい方々の歌と弦楽4重奏。なにか自分の若い頃を思い出し、その一生懸命さに鳥肌がたつ思いでしたが、演奏はなんとも未熟で不安定なものでした。しかし気がついてみると、自分が病人であることも傷の苦痛も忘れ、演奏に聴き入り、立派な聴衆になっていました。そのことは《演奏》とは何かを追求してきた私にとって、ひとつの発見でもありました。
 1月21日 新宿文化センターでの《こどもとオーケストラと混声合唱のコラボレーション》は主治医からの許可をもらっての出演となるでしょう。"子どもたち"と1ヶ月振りで会えるのも楽しみです。 『メサイア』『第9』『スペシャルコンサート』と、格調高く上質の演奏水準を印象づけた"オラトリオ・シンフォニカJAPAN"との共同作業も待ち遠しいです。合唱団とは2ヶ月あまり練習していませんが、鈴木さん、小林さんへの全幅の信頼のもと、私の大好きなこの曲を指揮できるのを楽しみにしています。 最後になりましたが皆様のご多幸を心よりお祈り申し上げます。

2007年1月

 2007/1/21<こどもとオーケストラと混声合唱のコラボレーション>の観客アンケートはこちらをご覧ください。。

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≪ヴェルディ「レクイエム」公演を終えて・・・≫
’06.3/12 15:00 新宿文化センター
   指揮:オンドレイ・レナルト 管弦楽:東京都交響楽団
   ソリスト:木下美穂子/山下牧子/福井 敬/豊島雄一
   合唱団東京オラトリオ研究会
                                  ↓観客アンケート


 指揮者オンドレイ・レナルト氏は、冷静なバトンテクニックながらヴェルディへの熱い想いを余す所なく表現できる世界的にも数少ない指揮者であろう。
 私を含め、客席で聴いた少なからぬ人々がそう思ったに違いない。
 最後の
<Libera me>のppppは、ホール全体に染み入る様に響き渡り、それが、静寂に変わって十数秒間、演奏者も聴衆も息を吸うことも忘れ余韻の中に浸った。その後に来た万雷の拍手は、演奏の成功を如実に語っていた。
 オーケストラを担当した、東京都交響楽団は、最初のイントロダクションから、アンサンブルに高度なテクニックを要する
<Offertorio><Sanctus>のきらびやかさ、終曲のTuttiの爆発力まで緊張が崩れることはなかった。
 また、この作品のソロを始めて歌うバリトンの豊島雄一氏は、日本人離れした深い艶のある声で
<Confutatis><Lacrymosa>を見事に歌い分けた。
 300人を超える大合唱は、全く乱れることなく、この演奏会の成功に大きな役割を果たしたといっていい。
 これだけの大規模で高度なプロジェクトの一員として参加出来たことは、かけがいのない事であると同時に、公的な支援が削減される中で、この作品をこれだけの内容と規模で出来るのも、これが最後かもしれないという一抹の寂しさもよぎった。
 優れた作品は永遠に残る。そしてまた、多くの人々の努力によって、積み上げられた経験は、いつの日か再現されるに違いない。社会とは、歴史とは、そういうものなのである。
 私は、その事を信じながら帰路に着いた。(郡司)


≪観客アンケートより抜粋≫
●コーラスがまとまった一本の声になっていて、自然で、無理なくよい響きでした。
●今や消滅してしまった新星日響、それをずっと育ててきたレナルトさんをずっと聴いてきた。東フィルの名誉指揮者とはいえ、その名のとおり名誉だけで出番がない。久々の指揮姿に感動しました。心にしみいる名演でした。
●この大規模な大曲を聴くことができ、とても幸せを感じています。コーラスも大変良かった。最初の響きで涙がでてきましたよ。ヴェルディは“生”で、それに今回のような良いオケ、指揮、ソロ、コーラスがあってすばらしいものとなるのが、よく解った。ステージ外のトランペットは圧巻でした。
●合唱・独唱者ともに充実した演奏であった。オーケストラの各パートもしっかりしていてとても楽しめた。コーラス・ソロ・オケの三位一体の融合がなしえた公演だったと思います。今後も期待します。
●素晴らしかった。感動しました。ありがとうございました。
●ソプラノ合唱の声がよく出ていた。ひとつの声になっていた。
●Bravissimi!! いやー、やりますネー 感動モノ そりゃーソリスト達もBIG NAME揃いだし、合唱も凄いの。オンドレさんも嬉しそうでしたね。いや、ありがとう!
●指揮・オケ・独唱それに合唱、すべてがマッチした名演であると、感激しました。毎年この時期にレクイエムの演奏会が行われることに感謝し、参加しています。年を重ねるごとにつけ、レクイエムは身に染みます。このような演奏会が継続されることに、日本の文化の成熟を痛感いたします。どうかご継続ください。
●すばらしかったです。特にソロがすばらしかったです。ソプラノの木下さんブラボーです。アルトの山下さん美声ですね。テノールの福井さんもすばらしかったです。コーラスの皆さんのお疲れ様です。353名と大勢なのによくまとまっていて美しかったです。
●期待通りの荘厳なミサ曲。歌手の実力が十分感じられ、楽しくかつ感動のひとときであった。
●4人ノソリスト、合唱団、オーケストラ、指揮も全部、大変素晴らしかった。またぜひ聞きたいプログラムだ。
●文句なしに良かった。アリガトウ。
●音楽へのまっとうな姿勢が伝わってきて、とても感動した。去年の戦争レクイエムの公演のときにも感じたのですが、マスメディアが一顧だにしないのが、不思議で残念です。
●本日はソリストもコーラスもすばらしかった。久しぶりにヴェルディ・レクイエムを聴いて、歌うのもいいが聴くのも良いと思った。
●感動して身体がふるえました。
●とても良かったです。ヴェルディらしくドラステイックで・・・!満足いたしました♪音がきれいだった。
●昨年のベルリオーズにも感激しましたが、今日のヴェルディもそれに増した素晴らしい演奏で大変嬉しい。また凄い音楽をありがとうございました。
●今までにきいてきたヴェルディ・レクイエムの中で、いちばん感動いたしました。人間の力のすばらしさに感激です。ありがとうございました。
●本日の公演、著名な4パートのソリストに楽団はもとより、多数の合唱団メンバーがよく調和していたのは、各員の努力で、十分練習成果が発揮されたと思います。公演の成功裡の終了、ご同慶のいたりです。
●全館をゆるがすような迫力のあるすばらしい演奏会でしたね。明あり暗あり静あり動あり。それらがいくつもの山場を作り、ソリスト、オーケストラ、合唱が一体となって、圧倒的な力強さをもって3階席までも響き渡ってきました。
●レナルト氏の指揮は、合唱指揮の経験を踏まえて暖かみのある、よい音楽づくりをしていた。もちろん鋭角的な部分もあったが、全体的な流れは、まろやかな音楽をベテランらしくうまくまとめていた。都響の演奏もこれによくこたえていた。ソリスト・合唱も出来栄えは抜群だった。

 ヴェルディ「レクイエム」(3/14更新分)にも同じ文章を載せています。

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≪こどもと大人のための交響歌〜ゆめ〜≫(NPOニュースの記事から)
<こどもと大人をオーケストラと共に同じステージに乗せる>という、雄大な発想により、慈恩玲乃が編曲したNPO「おんがくの共同作業場」の委嘱作品で、2005年12月25日に東京荒川少年少女合唱隊の定期公演で初演されました。
どの世代の方も7曲の内1曲は聴きおぼえがあるのではないでしょうか・・・
   @ ジムノペティ A花の街 B風をあつめて Cともしびを高くかかげて
   Dちいさな木の実 EAve Maria F怪獣のバラード


クリスマスプレゼント「“ゆめ”〜こどもと大人のための交響歌〜」の初演を聴いて
 7つの原曲がどれも印象深く編曲され、オラトリオ・シンフォニカJAPANの誠実な演奏を得て、美しい歌声がホールに響き渡りました。
 1曲目は
「ジム ノペディ」。夢への階段を一歩ずつ昇っていくような印象を受けます。ハミングで歌われるこの不思議な美しさに満ちた曲を聴き、忙しい現実が遠のいていくような気がしました。
 続いて扉が開かれると、そこは
「花の街」。私が子供の頃、母がPTAコーラスで歌っていたのを思い出しました。いい曲はいつまでも歌い継がれていくのですね。 “七色の谷を越え、美しい海を見て”たどり着いたのは街はずれの路地。
 「風をあつめて」
です。軽快なテンポにシンコペーションが効果的なお洒落な曲です。飄々とした青年が口笛でもふいていそうな感じで、体が自然にスウィングしてくるようです。歌う側は大変でしょうけど。
 歌詞が心に響く
「ともしびを高くかかげて」では、“空へ灯をかかげて みんなここだよとさけぼう“のところで胸がいっぱいになってしまいました。もうこの辺になると会場は演奏者とすっかり一体化しています。
 こどもだけで歌われる
「小さな木の実」。歌っているこども達より聴いている大人の方が切なくなるのは自分自身を投影するからでしょうか。後でソプラノの小渡恵利子さんがおっしゃるには、「次のアヴェマリアのために雰囲気を作っているのに、先生が鼻ぐずぐずいわせててね・・・。」(こんなこと書いて大丈夫かしら。)
 そして、
カッチーニの「アヴェマリア」。美しいソプラノソロで始まるこの曲の歌詞は“アヴェマリア”だけです。4拍子で刻まれる鼓動、後半押さえ切れない感情が6声で波のように押し寄せてきました。名曲です。(バレエのソロも加わり、まるで舞台芸術のよう。)
 終曲はガラッと雰囲気を変えて、
「怪獣のバラード」です。歯切れのよい演奏で音楽が前へ前へと進んでいきます。この曲だけを歌うために舞台でずっと待っていた小さな子ども達の誇らしげな顔といったら!
 新しい世界へ、夢の実現に向かって曲は終わりを告げます。
 「ゆめ」−大人もこどももプロもアマも一緒になって創りあげたこの曲は、今年中にあと3回の演奏が予定されているようです。ますます磨きがかけられ、私達に元気を与えてくれることでしょう。

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≪〜日本のこどもたちへ〜佐藤敏直の世界≫ ⇒公演詳細・チケット情報
’06.4/2 15:00 紀尾井ホール 主催:「音の杜」
 「こどものうた」「地球歳時記'90」「地球のうえに」
 「谷川俊太郎の詩による四つの歌」〜
    指揮:郡司 博  ピアノ:小林牧子 
 合唱:東京荒川少年少女合唱隊、オーケストラとうたうこども合唱団、     合唱団『パイプのけむり』


偉大な足跡を残した作曲家・佐藤敏直。私は20代の頃から少し年上の彼を作曲家として、また、日本の音楽家たちの優れたまとめ役として羨望のまなざしで見ていた。言葉を交わすことはなかったが、オールバックに髪を少し乱した彼の風貌はいかにも慶応ボーイらしく、女性たちの憧れの的でもあった。
 彼は多くの作品と感動を残した。このたび彼の作品を愛する人々が集い、その中の一部を演奏することになり、私も、児童合唱と混声合唱をもって参加することになった。
 佐藤敏直の作品は、日本という国が育んできた土の中のにおいを音にすることができた稀有な作曲家だと思う。作風は西洋的なはずなのだが、それを、一旦声にすると我々が遠い昔何気なしに吸っていた空気や水や土や緑の香りがするのである。人々はそれらの自然を甘受しながら淡々と営みを繰り返してきたのである。
 今の日本は、何かしらそれらと違ったものに進もうとしている気がしてならない。
 そんな時、佐藤作品は心の最も深いところから優しく呼びかけてくれるのである。

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≪2台6手の「第9交響曲」&交響曲「ゆめ」コンサート≫
’06.2/11 14:00 ルネこだいら 中ホール
’06.4/22 18:30 アミューたちかわ 大ホール
 ピアノ2台6手による ≪ベートーヴェン『第9交響曲』≫
   他:「ゆめ」こどもと大人のための交響歌、ソリストのアリア
  指揮:郡司 博 ピアノ:小林牧子、中村紀美子、中村直樹
観客アンケート&メール

 ここ数年、ピアニストが映画やマスメディアに登場することが多くなった。映画「海上のピアニスト」や「戦場のピアニスト」は、音楽ファンならずとも多くの感動を残した。
 それは、ピアノという楽器が一人の演奏者によっていくらでも高みにのぼれる楽器だからでもある。最近名ピアニスト内田光子もベートーヴェン「ピアノソナタ」の録音を始めた。ベートーヴェンのシンフォニーは、連弾で演奏されることはこれまであったが、2台6手による試みはそれほど多くない。
 今年2月ホール・ルネこだいらで行われたコンサートは圧倒的感動を与えた。満場の聴衆も3人のピアニストの見事なアンサンブルと名演に拍手をおくり続けた。合唱もソリストもオーケストラでは消えてしまうような所の細かい表現に成功し、大編成のオーケストラと演奏する以上の表現力を示した。
アミューたちかわでの演奏は、より多くの期待を集めている。
 莫大のお金がかかるオーケストラに比べて、予算規模もチケット値段も格安でできるこのコンサートは、今後多くの地域で期待されるだろう。その期待に沿うよう出演者一同張り切っている。

今回のベートーヴェン「第9交響曲」は、リストがピアノ1台4手の連弾に編曲した「第9交響曲」を、ピアノ2台6手にし、更にティンパニ・オルガンを加えて補作したものです。(第2&4楽章のみ) また、NPOの委託作品〜ゆめ〜「こどもと大人のための交響歌」(2台ピアノバージョン)やソリストのアリアも演奏されました。

≪観客アンケート&メールより抜粋≫
●2台のピアノ、とてもきれいでした。響きが素晴らしかったです。
●「ゆめ」歌ってみたいです!
●「ゆめ」には、未来に希望がもてそうな明るさと、日本語の美しさを感じました。こどもと大人のハーモニーが素晴らしかったです。各アリアは声の素晴らしさに感動!「第9」は合唱部分で何度も鳥肌が立ちました。心から楽しめました、ありがとう。このようなフレンドリーなコンサートが市民に日常化されると素敵だと思いました。
●あまりこういうところに来られる機会がないので素晴らしい歌がたくさん聴けてよかったです。どのプログラムも楽しませていただきました。とくに<こども合唱の皆さんの歌声は清々しく思います。また小平に来てください。
●ソリストの歌も有名な曲ばかりでじっくり聴けてよかった。もう少し聴きたかった。
●子ども達は勢いがあって、キレが良くて上手でした。オーケストラとは違う趣ですが、ピアノとオルガンとてもきれいです。厚みもちゃんと出ているし。プロのソリストの独唱も聴けるのに2000円は安すぎるのでは?
●子どもの歌声を久しぶりに聴いて、小さい頃とは別の「ゆめ」を追いかけ始めている今の自分を考えるとああいう時もあったのかなぁと思ってしまいました。とても楽しかったです。こういう形でも音楽は楽しめるのだと思いました。パーカッションがはまってました。
●アヴェマリアの歌声にも心あらわれました。子どもたちだけの歌も、もっと聴きたかったです。郡司氏指揮の曲を年に数回は、ルネこだいらで聴きたいものです。

≪郡司博ホームページに届いたメールより≫
 はじめまして。子供と共に
ルネこだいらで初めて「ゆめ」に参加させていただきました。 とても楽しく、感動してしまいました。ありがとうございました。「ゆめ」にめぐりあえて本当によかったです!!「ゆめ」は子供メインなので母親の私のほうがもっと歌いたい!練習したいという気持ちが大きくなってきました。 友人の「第九」の練習も見せていただいて自分もあの中で歌ってみたいという気持ちで一杯です!もう「第九」の初心者の練習はないのでしょうか?ぜひ参加したいので機会を作っていただけると大変うれしいです。よろしくお願いします!

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≪2006年新しい年にあたって(NPOニュース記事)≫

 この一年間のクラシック音楽の興行界を取り巻くグローバル化?は一段と進み、特に声楽の分野では日本人声楽家との実力の差を、これみよがしに見せつけるように、ヨーロッパ各国から競ってオペラ団が来日。地方公演もこなし、二期会、藤原歌劇団などの地方公演は激減しています。
 これらのことを考えたとき、日本の聴衆もいくつかの層に分断され、邦人のものは聴かず、マスメディアでも大きく取り上げられるスターが出演する高額の演奏会や海外から来るブランド性を求めて聴く層が形成され、日本人が出演するものは空席が目立つ厳しい現状が出現しています。
 その中で<おんがくの共同作業場>は、スター性やブランド性を求めず、オーケストラと歌うよろこびを拡げ、それらの芸術作品を演奏会のメインに取り上げ、また、子どもたちにもオーケストラつき作品の公演参加を進め、そしてコンサートを通してのベネフィット活動も継続するなど、独自の道を開拓しつつあります。
 昨年12月に行われた『メサイア』は原曲の半分を抜粋にして、オーケストラ曲、こどものクリスマス・メドレーでコンサートの色彩を広げ、広範囲な層の聴衆に満足していただけるようなプログラムにしました。
 また、東京荒川少年少女合唱隊の40周年記念演奏会は、こども合唱団がプロ・オーケストラに出演を依頼するという稀な取り組みをしました。これもオラトリオ・シンフォニカJAPANによる経済的、音楽的協力があってこそ、実現できたことです。また、大人の混声合唱団も加わったスタイルは、これからのコンサートのあり方のひとつを示唆しました。
 今年はモーツァルト生誕250周年でモーツァルトの『グレートミサ』と『レクイエム』に取り組みます。昨年の『メサイア』の成功にも刺激されて、都内3会場で行われている練習には、300名を超える合唱団員が参加しています。引き続いて10月にはH.J.ロッチュ氏を迎え、モーツァルト『レクイエム』の演奏会があります。また、12月15日には、ザンデルリンク氏を迎えてベートヴェン「第九交響曲」を予定しています。
 モーツァルト「レクイエム」を指揮するロッチュ氏は東西統合以降、西側での演奏ができません。唯一ザルツブルグでの夏の音楽祭時期に毎年5回から8回行われるカレッジ教会での『レクイエム』の連続コンサートは大好評です。そのロッチュを迎えての『レクイエム』は新たな感動を与えてくれるに違いありません。
 今年の3月にはレナルトを迎えて、新宿文化センター主催のヴェルディ『レクイエム』が演奏されます。新宿文化センター主催のオーケストラを迎えての大型のコンサートはこれが最後になるという情報があります。一流指揮者を招いてのマーラー『千人の交響曲』、『復活』、ベルリオーズ『レクイエム』など、文化センター開設以来20数年続いてきたこの種の大型コンサートも
"民で出来ることは民へ"という文化行政の方向転換の中で消えていくことは嘆かわしいことです。一般の音楽愛好家が気軽に低料金で良質の音楽を楽しむ機会が、こうやって減っていくのかもしれません。
 これらの状況にあっても、合唱愛好家やプロフェッショナルな音楽家との連携を強めながら、子どもたちの音楽的成長に確信を持ち、自らの力でこの文化を継続し、次世代に伝えていく独自の方向を、私たちは模索しなければなりません。

 NPO(2/4更新分)にも同じ文章を載せています。

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  指揮、合唱指揮
  郡司 博  Hiroshi Gunji

 指揮を故山田一雄、故ハンス・レーヴライ ン両氏に師事。
オーケストラ付合唱作品を、各地で数多く指導。東京都交響楽団、新日本フィルハーモニー交響楽団、日本フィルハーモニー交響楽団、旧新星日本交響楽団、東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団などプロオーケストラの代表的な演奏会でも活躍している。レパートリーはバッハ、ヘンデルから近代、現代のヒンデミット、ブリテン、ウォルトンにまで及び、特にバッハを中心とするオラトリオ指揮者としても活躍。
 また、ベートーヴェン『第9交響曲』の合唱指導は日本でも最も多く手がけ、公演数は450回を超えている。その指導力は常に高い評価を受け、松竹映画『俺達の交響曲』のモデルにもなった。また、文化庁派遣講師をつとめ、東北から沖縄まで広範囲に活動し、各地の合唱団に客演指揮者として招かれている。一方NHK主催による合唱コンクール審査員もつとめた。JVC(日本国際ボランティアセンター)主催のベネフィットコンサート『メサイア』演奏会には15年間欠かさず合唱指揮者として参加している。1987年より海外の合唱団との交流にも積極的に取り組み、ドイツ、オーストリア、日本において海外の合唱団と共にこれまでに7回の「日本・ドイツコーラスフェスティバル」を成功させている。またこのほかにもアイルランド、オランダ、イスラエル、アメリカ、韓国など、合唱音楽を通じた文化交流に力を注いでいる。
 2001年から「オーケストラとうたうこども合唱団」を組織し、オリジナル作品『こどもたちのための交響歌』、『マタイ受難曲』、『千人の交響曲』に出演させるなど、合唱活動を次世代、こどもたちに継承する活動を継続。2002年には、歌う人と聴く人のための合唱音楽の発信地、NPO法人「おんがくの共同作業場」を設立し、同時に地雷で傷ついたアフガニスタンの子どもたちに車椅子を贈るベネフィットコンサートを毎年開催している。

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